ダイエット専門のパーソナルトレーニングジム フレイムの二見和浩です。このブログではフレイムでの日常やさまざまな取り組みについて、カズさん目線でお伝えしていきたいと思っております。先日ある生徒様からご質問を受けましたので皆様とシェアいたします。
脂肪と筋肉の関係
その生徒様はただいま10kgのダイエットに挑戦中のC様。C様は脂肪量の割に筋肉量が少なく代謝が低いせいで痩せにくい体質だと感じているようでした。
なので、巷でよく言われているように「筋肉を増やしながら脂肪を落とすことは可能なのか」という疑問を持たれ質問をいただきました。
脂肪と筋肉は違うのか
この疑問はよく勘違いされて伝わっていることが多く、間違った情報を鵜呑みにしている方も多くいらっしゃいます。
先日もテレビの中でコメンテーターの方が筋肉をつけながら脂肪を落とす最速の方法は…などと熱弁していたのを見てとても違和感を感じました。
このことは脂肪と筋肉が同じ性質であること、人間の体は原理原則に従って作られていることに気づいていない人がいかに多いことかを示していると思います。
物質的には脂肪と筋肉は違うということはおわかりだと思います。まさに油と水と言ってもよいでしょう。脂肪の成分は油で筋肉の主成分は水だからです。なので筋肉が脂肪に変わったりすることはないわけです。
ただ性質はどうかというとエネルギーの塊という意味では同じになります。脂肪は体を動かすためのエネルギーでいわば石炭のようなもの。少しずつ燃えながら持続的なエネルギーを生み出します。
筋肉は物を持ち上げる瞬発的なエネルギーのようなもので、いわばガソリンのように一気に燃えて大きなエネルギーを生み出します。
どちらもエネルギーなわけですので、そのエネルギーの摂取を制限して行うダイエットのときにはどちらも減るし、逆にエネルギーの摂取が大きいときはどちらも増える傾向にあります。
要は同じ条件下で減ったり増えたりしているということなのです。
もちろん例外はあります。筋肉を維持しながら脂肪だけを落としたいときは筋トレを併用すれば筋肉の減少は防げます。ただ筋肉を増やしながら脂肪だけを落とすのはプロでない限りはかなり至難の業だと言えるでしょう。
答えは限りなく不可能に近い
以上を理由にC様のご質問に対する答えは不可能に近いですという答えになります。
ただ稀に筋肉が増えながら脂肪が落ちていくケースがありますのでこちらを紹介しておきます。
極端に筋肉量が少ない場合
これは自体重に対しての筋肉量が極端に少ない方の場合に起こります。
人間にはその人の体重に応じて生活に支障のないよう必要十分な筋肉量は確保されるようにできています。ただ、筋肉の材料であるタンパク質の摂取が極端に少ない生活をしていたり、病気などで運動量が減ると必要最低限の筋肉しか確保できていない場合があります。
その場合は食事のタンパク質量の見直しや運動の負荷を与えることによって、ダイエット中でも脂肪を減らしながら筋肉が増えるという現象が起きる場合があります。
フェーズを分けて集中して取り組む
筋肉を増やすということと脂肪を減らすということは同時には行うことができませんが、美しくきれいな体を得るためにはどちらの作業も必要になります。
なのでそれぞれのフェーズを分けて行うことが大切になります。
女性であればまずは細くなりたいという願望が強いと思いますので、先にダイエットをしっかり行った後で筋肉をつけるという次のステップに入ればよいですし、男性であれば筋肉を増やすというフェーズを先に持ってきて最後に脂肪を落としたほうが効率的だと思います。
正しく行うことが最善の方法
大切なのは、今一番自分にとって大切なことを優先して計画的に行うことと、的確な手段で行うということだと思います。
どちらが欠けても最短最速で理想の身体を得ることが難しくなります。人間の体の原理原則に従って考え進めることで無理なくスムーズに成功できると確信しています。