持病がある方のダイエット:おくすりの影響と向き合うポイント
ダイエット専門のパーソナルトレーニングジム フレイムの二見和浩です。 このブログではフレイムでの日常やさまざまな取り組みについてなど、カズさん目線でお伝えしていきたいと思っております。
先日ある生徒様からご質問を受けましたので、皆様とシェアいたします。
「持病がある方のダイエット」
その生徒様はただいま10kgのダイエットに挑戦中のC様。 C様は現在57歳で学校勤務、持病があり病名は多発性硬化症、おくすりはプレドニンを5mg処方されています。
ご質問の内容は、持病がありおくすりを服用中ですが、薬の副作用として痩せにくいというものがあります。 おくすりの影響はどれくらいあるものなのでしょうか。 また、おくすりを服用してもダイエットは可能でしょうか? という内容です。
「おくすりによる考えられる2つの痩せにくい原因」
結論からお話しすると、2つの面からダイエットは普通の方より難しいと思います、とお伝えしました。
「副作用の出方には個人差がある」
1つは、おくすりの影響は個人差があり、どれくらいの副作用が出るかはわからないということ。
当然お体の状態を維持するために必要なおくすりなので、併用しながらダイエットを進めることが前提となります。 その場合、まずそのおくすりの効果や副作用をしっかり調べる必要があると思います。
おくすりは体にとっては負担でしかなく、拒否反応が副作用という形で現れているわけですから、自分の体に取り込む以上、しっかり把握して納得したうえで受け入れる必要があります。
問題はそのおくすりの副作用の出方には個人差があるということ。 強く出る方もいれば全く出ないという方もいるはずです。 これは個人の体の耐性によるところもありますので、実際試してみないとなんとも言えない部分でしょう。
「肝臓の状態によって変わる」
2つ目に、おくすりを常用している方が痩せにくい可能性として、肝臓での代謝が挙げられると思います。
体に入ってきたものは消化され、腸から吸収され血中に入ります。 血中に入った吸収物は選り分けられ、肝臓で分解や解毒を行って吸収・排泄されるプロセスをたどります。
アルコールやおくすりなどは体に取り込まれた段階で毒だと認識されます。 体は速やかに肝臓に解毒を指示し、最優先で肝臓をフルパワーで動かします。 なんせ体にとっては体に毒が入ってくるのは一大事ですから、命の危険にもなりかねないわけです。
そうすると本来通常業務として行っていた脂肪の分解、栄養の代謝作業が後回しになります。 なのでダイエットを頑張っても結果が出にくいと感じることがあるわけです。 ダイエットと肝臓の健康はとても深くつながっているということになります。
体の中で最も大きな臓器である肝臓。 沈黙の臓器とも言われる肝臓は、悪くなるまで気づきにくく、症状が出たときには手遅れという場合もある臓器です。
「これらのことから私たちにできること」
身体の状態を心身ともに健康に保ち、お食事や運動、睡眠やストレスに気をつけて日々を生活していくことの大切さに気づいていただきたいです。
体は一度壊れてしまうと元に戻るのはとても大変になります。 忙しいから、仕方ないから、ちょっとだけだからという甘い気持ちが日々重なって大きな病気に繋がらないように、毎日を規則正しく生きていきたいものですね。
「後日談」
今回ご質問をいただいたおくすりを服用中のC様は、現在2ヶ月で3kgのダイエットに成功していらっしゃいます。 一般的な健康な方よりも若干ダイエットスピードは遅めですが、ご本人の努力によって結果を出しており、検診の時に病院の担当の先生にも褒められたと嬉しそうに話しておられました。 努力は何物にも勝りますね。